2011年10月22日

詩集・花がたりV 曼珠沙華 「嵯峨京子」

曼珠沙華
manjusyage.jpg
先に逝く人へ
別れの際にこと寄せて
野辺送りの花にみたてる
もうよそう

軀のどこかに毒を秘め
みえない地下の血脈に
しっかり結びつき
ひらく花は
少女の頃の予感どおり
女の業そのままではなかったか

とりのこされた者の
積みあげる年月だけ
鮮やかに咲きほこる曼珠沙華

待ち続けるだけ待ったら
今度は私の花を咲かせよう
花は滴る血に似て
何よりも美しく
染まっているに違いない

人がもう
この世にいないことを
毎年告げにやってくる
赤い曼珠沙華

posted by 音の旅人 at 15:20| 大阪 ☁| Comment(0) | 詩集・花がたり「嵯峨京子」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。